手指消毒の遵守率UPそぞろ歩き~2 [感染管理,医療安全]
手指衛生は、その目的に応じたレベルがあるのをご存じでしょうか。
社会的(日常的)手洗い>衛生的手洗い>手術時手洗い ※社会的手洗いは、石鹸と流水を用いた一般的な日常的な手洗い方法です。クリニカルなケアを行わない方や、お見舞いの方、外来患者さんなどは施設内でこの手洗いを行います。手指の一般的な汚れの除去を主目的とした手洗いです。 ※衛生的手洗いは、抗菌薬入り液体石鹸と流水による(少なくとも15秒間手指全体)、またはアルコール消毒薬による(15~25秒程度)、衛生的手洗い方法に則った医療従事者の標準的な手洗い方法です。正しい方法、適切な接触時間が重要なポイントです。指先、指の間、親指の付け根、手首などが洗い漏れ注意点です。また手洗いの場合は、ペーパータオルを用いて水分を拭き取り、最後にそのタオルで蛇口を閉めます。手指の一時通過菌の除去を目的とした手洗いです。
共用のタオルの使用、溜め水での複数回の手洗いは汚染の原因になりますのでやめましょう。
※手術時手洗いは、抗菌薬入り液体石鹸と流水と、アルコール消毒薬を組み合わせた手洗いです。時間や方法、手順はガイドラインなどを参考にして今一度ご確認ください。皮膚常在菌の減少を目的とした手洗いです。グローブ内の湿潤状態では菌が増加するため、持続性のある抗菌薬の残存効果が求められます。
参考:エビデンスに基づいた感染制御(第2集-実践編)メジカルフレンド社
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